不動産仲介業者と仲良くなれば、良い物件を紹介してもらえる可能性があがります。
本ページでは、「仲介業者に好印象を与える方法」と「交渉をスムーズにする方法」を紹介します。
スムーズな内見予約
内見予約は電話でしましょう。
問い合わせフォームを利用しても無視される可能性があります。来ない返信をいつまでも待ち続ける危険があるため、電話が手っ取り早いです。
物件の内見予約をする時のスムーズな電話応対👇
~電話開始~
私「はじめまして。ポポロウと言います。」
私「スーモ掲載の中之島の1000万円の物件はありますか?」
※町名と売値だけで通じます。
※物件がまだ募集中かどうかも「ありますか?」で通じます。
※スーモ掲載云々は言わなくてもいいです。
仲「はい、ありますよ。私〇〇会社の山田と申します。」
私「ありがとうございます。明日の15:00に内見は可能ですか?」
仲「大丈夫です。どうやって来られます?」
私「電車で行きます。現地集合でお願いします。」
仲「現地の住所は分かりますか?」
私「分かりません、教えてください。」
仲「住所は大阪市北区中之島1-1-1です。」
私「承知しました。明日15:00に現地でよろしくお願いします。」
仲「よろしくお願いします。」
~電話終了~
内見すると決まっている場合は、電話で詳しい物件情報を聞かなくても良いです。現地で詳しく聞けば良い話です。
なお、この電話予約で「値下げどれくらい可能ですか?」と聞いてはいけません。
いきなり値下げの話をすると仲介業者は気分を害します。不機嫌になるとまではいかずとも軽いモヤモヤ感が出てしまい良い気分にはなりません。不要な悪印象は与えないようにしましょう。
指値のベストタイミングは内見の最後。
指値のベストタイミングは内見の最後
指値のベストタイミングは内見の最後。
現地で仲介業者に簡単なあいさつをして物件を確認していきます。内見がひととおり終わった後に仲介業者と会話モードにはいります。会話で物件情報を探っていき、最後に指値をします。
物件情報を探り、指値価格を決定し、指値を伝える会話例👇
~物件をひととおり見終わった後~
私「状態は良い感じですね。雨漏りやシロアリ被害はありますか?」
仲「そういった瑕疵はなにも聞いていません。」
私「見た感じ奇麗ですね。」
※物件の状態が良いのでリフォーム料金は少なくて済む。
雨漏りや傾きがあれば基本避けた方が無難。
私「でも脱衣所の床がヘコヘコしていましたね。シロアリっぽい感じですが?」
仲「その可能性はありますが…ちょっと分かりませんね。」
※築40年で浴室まわりでヘコヘコ床があったら90%シロアリにやれています泣。
※瑕疵を見つけたら、指値の交渉材料にしましょう。
※仲介業者は明言を避けています。実際捲ってみないと確定できません。
私「この物件はいつから売りに出されていますか?」
仲「1年前からですよ。」
※1年経っても成約できていない。
満額では誰も買わないという証拠。
私「そうなんですか。今までに買い付けはありましたか?」
仲「ええ、ありましたよ。」
私「なんで成約しなかったのですか?指値はありました?」
仲「ローンが下りなかったのですよ。
売値は1000万円ですが、その時の交渉は800万円でした。
売主様もだいぶ時間をかけましたが800万円まではしぶしぶ了承してくれています。」
※売主がいくらまで値下げを許しているか把握しておく。
※売値1000万円だが800万円までは下げれるようだ。
私「ああ、ここは再建築不可能ですよね?ローンは難しいでしょう。」
仲「はい、再建築不可能です。その方は大企業勤めで属性の良い方だったので、〇〇信用金庫は乗り気だったのですが、結果はダメでした。」
※融資がつくなら競合は多いが、再建築不可能でこの立地に800万円をキャッシュで払う人は少ない。競合が少ないので強気の値下げが可能かもしれない。
私「やはり再建築不可に融資は難しいですよね。他に買い付け申請はあったのですか?」
仲「3ヶ月前に、1000万円満額で買い付けがあったのですが、音信不通になりました…。」
私「それはまた…。」
私「売主様はどういった方なのですか?」
仲「お父様から相続されています。
売主様は〇〇で新築の住居を構えています。
賃貸にしようかと迷われたようですが知識がないため売りに出されました。」
私「なるほど。なるほど。」
※相続物件の場合は指値が通りやすい。
物件は有効活用できず持て余し、3年以内に売却しないと節税タイムリミットがなくなるため。
逆に売主が業者だった場合は指値が難しい。
私「ちなみに…この物件…700っていけそうでうか?」
仲「えっ?700ですか…。うーん。いやあー。」
私「この数値を言っただけで売主様怒りそうですか?」
仲「そんなことは無いとは思いますけど…。」
仲「うーん。まあ交渉してみましょうか?」
私「お願いいたします!」
※情報取得したところで、ギリギリいけるかもしれない指値を申し込む。
※仲介業者が売主に価格交渉してくれるならひとまず成功。指値が無理な場合はその場で断られ、売主への交渉もしてくれない。
※あとは仲介業者の腕次第。
物件の内見がひととおり終わって、仲介業者と会話し、会話の最後に指値。このタイミングが一番印象が良いです。仲介業者が動いてくれる可能性が上がります。
なお指値価格は内見に行く前に決めておきましょう。目標の利回りと想定家賃を決めておき、実際に物件をみてリフォームがあまり要らない場合は700万円指値、フルリフォーム必須の場合は600万円指値などと想定しておきましょう。
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現金買いの時は強気でOK
売値1000万円の物件を700万円で指値した後日。
仲「ポポロウさん、私も粘ったのですが、売主様は700万ではダメでした。」
私「…。そうですか、残念です…。」
私「まあ…。たしかにこの物件なら2年もあれば800万円で買う人は出てきそうですが…。
すみません、お手数ですがもう一度だけ交渉お願いできませんか。
10万円の心づけプラスします。710万円で再度指値をお願できないでしょうか。
売主様にこう交渉お願いします。」
『この物件が再建築不可ではなく融資がつく物件でしたら900万円でも購入される方はいると思います。しかし、融資がつかないため現金払いでしか買えません。700万円~1000万円を現金一括払いする人は限られてきます。2年間も待てば現金800万円以上を払う人もいるかもしれませんが、売却はタイミングも重要です。シロアリ被害もあり買う人が出てこない最悪の可能性もご考慮ください。』
仲「分かりました。再交渉してみます。頑張ります。」
~数日後~
仲「710万円で通りました!交渉粘りましたよ!」
私「本当ですか!ありがとうございます!」
融資がつかない物件だったので、仲介業者も売却に難攻していました。仲介業者もはやく決めてしまいたかったようで現金買いをする私に協力的でした。
「物件紹介してください!」のあいさつ
仲介業者に会う時は物件紹介をお願いしましょう。
購入したい物件条件と自分の連絡先を名刺かA4用紙にまとめて配ります。
重要なポイントは、うるさい条件を言わないこと。「利回り12%以上で、駅近で、築浅で、建物50㎡以上で、etc…」と条件をつけてしまうと、「そんな物件あるわけないだろ!」と仲介業者は心を閉ざしてしまいます。紹介されやすいように求める条件は緩くし門戸を広くしましょう。とりあえず情報を貰ってから取捨選択すれば良いのです。
次に重要なポイントは、仲介業者に「買う人(買うお金がある人、買うお金を用意できる人)」だと思われること。購入実績が一番分かりやすい。購入実績がなくても買うお金があることをアピールし、買う意欲があることを分かってもらいましょう。
また、自分の住所を覚えてもらうと効果的。「大阪市港区=ポポロウ」のイメージが仲介業者に刷り込むことができれば、大阪市港区の未公開物件を優先して紹介してくれるようになります。「そういえば、この新物件のすぐ近くにポポロウさんが住んでいるな。連絡してみようか。」となりやすい。
現地調査で知り合った仲介業者からは紹介される確率が高い。会話時間が長いからだと思います。
不動産屋店舗への飛び込み営業では無視される確率が高い。しかし、だからといってやらない理由にはなりません。少しでも確率を上げるために時間がある時は飛込営業をしましょう。
物件紹介されたらすぐに行動
物件を紹介された場合はすぐに行動し、仲介業者に誠意をみせましょう。
一目でクズ物件だと分かったとしても、10分もあれば家賃想定や利回り計算はできますし、するべきです。
余裕があるなら現地に行き、「紹介された物件の現地を見てきました。住み良さそうなところですね。」と物件の関心が高いことを仲介業者に伝えて好感度を上げましょう。未公開物件の場合は資料も写真もない場合があるので、物件の外観、周辺写真を送ったら仲介業者が喜びます。
返信は早めに。3日以上放置しないように。
物件を紹介してくれたことに感謝し、誠意をみせることが大事。
紹介されたクズ物件の断り方
クズ物件を紹介された場合は困ります。私たちはクズ物件の最終出口になってはいけません。ババ抜きのババを取ってはいけません。
クズ物件の営業は断らないといけません。しかし、断るにしても次も紹介してもらえるように角が立たないようにしたい。
購入している実績をアピールでき、タイミングが悪かっただけで「買う人・買える人」だと思わせ、好感度を下げずにお断りすることができます。
「先週物件を購入したばかりで今キャッシュが少なくて、今回は見送ります。」
「先週物件を購入したばかりで他物件に時間を割く余裕がありません。」
この言い訳が使えない場合は正直に話すしかありません👇
「資料を拝見させていただきましたが今回は見送ろうかと思います。理由としましてはだいぶ痛んでそうなので大規模修繕が必要となり利益率が低くなると考えました。」
「このエリアだと賃貸募集や売却が大変なため、今回は見送りさせていただきます。」
なお、3回連続で断ると、もう紹介してくれなくなります泣。
断り続けて紹介してくれなくなったとしても、自分から「良い物件ないですか?」と聞きにいきましょう。営業は無神経で図太くならないといけません。
まとめ
仲介業者といい関係をつくるのに最も大事なことは。
まずは、相手に誠意を持ち、最低限のマナー(※)を守ること。
次に「物件を買うお金がある(お金を用意できる)人」、「うるさいことを言わない人」と思われること。
※最低限のマナー:約束を守る、返事は早く、遅刻しない
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