【2024年】「小説家になろう」おすすめ 35スコップ

「小説家になろう」のおすすめ作品を紹介します。

客観的評価ではなく自分が面白いと思った作品の紹介です。良作品を見つけしだい随時追加していきます。スコップに参考ください。

独りごと 2024年4月

野人転生、クズ勇者のその日暮らし、が毎日更新されています!

※2023/05/14 幸福教団へようこそ!、追加
※2023/06/12 眠れる森の悪魔、追加
※2023/07/25 気が付いたら競走馬に生まれ変わっていました、追加
※2023/09/26 悪の令嬢と十二の瞳、追加
※2023/12/14 美形インフレ世界で化物令嬢と恋がしたい!、追加
※2024/01/17 競馬転生、追加

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合わせて読みたい

漫画小説おすすめ


  1. 異世界ファンタジー
    1. しゅくせい! ~悪役令嬢なので下賤な民を教育します~ 評価:98
    2. 即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。 評価:90
    3. 魔王様、リトライ! 評価:85
    4. クズ野郎異世界紀行 評価:82
    5. 魔界本紀 下剋上のゴーラン 評価:78
    6. 幸福教団へようこそ! ~神になりし女子高生は異世界を征服す~ 評価:75
    7. みつばものがたり 評価:72
    8. 庭に穴ができた。ダンジョンかもしれないけど俺はゴミ捨て場にしてる 評価:72
    9. 学園無双の勝利中毒者 ~世界最強の『勝ち観』で学園の天才たちを分からせる~ 評価:72
    10. スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 評価:72
    11. 永久夢的チーティング 評価:70
    12. サイレント・ウィッチ 評価:70
    13. 野人転生 評価:68
    14. 俺の死亡フラグが留まるところを知らない 評価:67
    15. クズ勇者のその日暮らし 評価:67
    16. 濁る瞳で何を願う ハイセルク戦記 評価:67
    17. 眠れる森の悪魔 評価:67
    18. 迷宮の王 評価:65
  2. 超メジャー
    1. オーバーロード 評価:86
    2. 本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 評価:85
    3. 蜘蛛ですが、なにか? 評価:80
  3. 悪役令嬢
    1. 謙虚、堅実をモットーに生きております! 評価:68
    2. 悪の令嬢と十二の瞳 評価:65
    3. 悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。〜ラスボスチートと王女の権威で救える人は救いたい〜 評価:65
    4. 婚約破棄から始まる悪役令嬢の監獄スローライフ 評価:62
  4. 恋愛
    1. 恋をしたら死ぬとか、つらたんです 評価:65
    2. ブサイクで有名な令嬢と婚約した。彼女はとても可愛らしい性格の人だった。 ~『ゴブリン令嬢』と蔑まれる令嬢に恋した美貌の令息が彼女を幸せにしようと奮闘する物語~ 評価:64
  5. 逆転世界(美醜逆転、男女比逆転)
    1. 美形インフレ世界で化物令嬢と恋がしたい! 評価:65
    2. 奇跡のように美しい人 評価:63
    3. 子豚ちゃんな私は、この世界では超美少女らしいです。 評価:58
    4. 魔性の男を目指します 評価:55
  6. ヒューマンドラマ(文芸)
    1. 競馬転生 ~勝てよGⅠ 負ければ処分 おっさん引き連れ修羅阿修羅~ 評価:70
    2. 気が付いたら競走馬に生まれ変わっていました。でも、競馬の知識は0なんです! 評価:62
  7. 短編
    1. 私が発火と唱えると、隣の黒子がマッチを擦る 評価:70
    2. 踏み台が己を自覚した結果w 評価:70

異世界ファンタジー

しゅくせい! ~悪役令嬢なので下賤な民を教育します~ 評価:98

小説家になろうサイト 「しゅくせい!」

「小説家になろう」の中で1番面白かった作品です。

悪役令嬢に転生したカルラは暗殺されてしまう未来を避けるため、粛清を繰り返して死亡フラグを回避することに決めた。
評判なんてどうでもいい。
むしろ重要なのは暗殺を物理的に防ぐための武力である。
そのように結論したカルラは軍事や政治に口出しして方々で暴れまわり、気が付けば原作の悪役令嬢よりもひどい悪評が広まってしまうことに。
原作よりもさらに悪役になった悪役令嬢のお話。

しゅくせい! ~悪役令嬢なので下賤な民を教育します~

本当に凶暴な悪役令嬢のお話です。支配者の価値観で語られます。けっこう酷いことをしているのですが、カルラの明るい語りのおかげでコメディになっています。

公爵家のパワーで軍事や政治に口出しして方々で暴れまわります。弱った他領地から搾取したり、文官を粛清したり、恐怖政治をしたりと苛烈です。

ネタバレありのシーン抜粋(荒くれどもを恐怖でまとめるカルラ様)

「ちっ、いいか嬢ちゃん。俺らはてめーに従ってるわけじゃないぞ。本来ならおまえごときに使われる俺たちじゃねーんだ。ビローさんが言うから従ってるんだ。そこを勘違いするなよ?」
「ふうん?」

私はちょっとだけ考えて彼の発言を咀嚼します。

 あまりにも意味不明なことを言われて理解がおぼつきませんでしたが、なるほど、それが賤民界における信仰なのかもしれません。

 みじめな自分を認めたくなくて、自分たちのリーダーを世界の王であるかのように錯覚することで心のバランスを保つ。
 それが貧民教の道義なのでしょう。
 色鮮やかなほどに底辺らしい発言です。
 この惨めさ、圧倒的な負け犬感はしかし、すごいです。
 私は感動を胸にしてうなずき、傍の護衛に視線を送ってから彼を指さしました。

 男はあっという間にひきたおされてしまいました。
 護衛さんが胸の肋骨を蹴り折ります。
 私がピッと顔の横で指を立てると、耳を引きちぎってくれました。
 悲鳴。
 絶叫。
 失禁。
 あらあら、おもらしだなんて。
 もうすこし礼儀だけでなく行儀も学んでおくべきでしたね。

~中略~

「ビローさん」

 私は子供に言い聞かせるようにして話します。

「彼が私になめた口をきいてきたのは、あなたが普段からそのような態度をとっているからなのでしょう。貴族みたいな現場もしらない世間知らずどもは、ギルドをまとめている俺には頭が上がらないんだとか、まあそんな感じですね。彼がそれを信じるのはいいですよ。公爵家の跡継ぎという地位が実際にどの程度のものなのか、理解する頭がないのは下賤の民であればしかたがない。だから、彼の仲間や知り合いまで罰するつもりは私にはありません」

 こう見えても私、下々の者には寛容なのです。

 慈愛あふれるカルラちゃんなのです。

出典『しゅくせい! ~悪役令嬢なので下賤な民を教育します~ 2章第5話「恐怖でまとめる」
ネタバレありのシーン抜粋(悪役令嬢の汚名に憤慨するカルラ様)

 私だってがんばってるんです。
 領地をよくしようとしただけだったのです。
 なのに誰もわかってくれません。
 人の評価というのは冷たいものですね。

 まったくもう。
 まったくもうもう。
 まったくもうもうもう!!!

 なんなんですか!

 ひどいです!
 これはあんまりだと思います!
 私みたいな善人に悪役令嬢の濡れ衣を着せるだなんて!

 ちょっと100人単位で首を切っただけなのに!

 そりゃー解雇じゃなくて殺害だから恨みもひとしおでしょうけれど、あいつら組織の最底辺だったんですよ!
 害虫ですよ!
 リストラ候補最上位どころか、横領罪でブタ箱行きのやつらですよ!

 死ぬべき人は死ぬべきなんです!
 他の文官さんだって上のポストが空いたし、仕事がやりやすくなったし、領地は発展に向かって動いているし!
 いいことばっかりじゃないですか!
 なんで嫌われ役なのです!?
 むしろ私に感謝すべきだろー!!!

出典『しゅくせい! ~悪役令嬢なので下賤な民を教育します~ 5章第1話「カルラの超悪いうわさ」

愛され悪役令嬢の作品は多いのですが、凶暴な悪役令嬢の作品は少ないです。加えて面白い作品は殆ど存在しません。なので、本作は希少性が高く面白い稀有な傑作といえるでしょう。

ただ、全46話で2018年で更新が止まって未完。本作は中途半端なところで更新が止まっています。そのため、本作を読むと続きが読めない苦しみに襲われます。

通常であれば類似作品を読んで飢えを満たすところですが、類似作品がみつかりません。主人公キャラの感性が近いのは「幸福教団へようこそ」、「みつばものがたり」です(本ページで以下に紹介しています)。

即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。 評価:90

小説家になろうサイト 「即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。」2024年現在、小説家なろうサイトへの投稿がなくなりました。

異世界に召喚された高遠夜霧(たかとおよぎり)は即死能力の持ち主です。

夜霧が「死ね」と言うと相手は死にます。つまり、エターナルフォースブリザード。雑魚も強者もサクサクと即死していきます。おっさんと美少女が同じ扱いで即死します。

登場する敵がみんな強そう。「ドラゴン」「チート能力者」「勇者」「賢者」「神」「星喰い」「地球の王」と天災クラスの化け物がうじゃうじゃ登場します。

敵の能力も理不尽に強そう。「攻略本」「やっちまいました?」「神に愛された」「レベル53万」「ファットマン」「世界剣」「死に戻り」「時間支配」などなど。彼らは自身が最強であることを理解しています。夜霧に関わるまでは…。

この異世界には、多くの日本人が転生やら召喚でやってきています。日本人達はチート能力で大暴れして、すっかり嫌われ者です。夜霧と一緒に召喚されたクラスメート達もチート能力で増長しています。

ヒロインがクラスメイトの壇ノ浦知千佳(だんのうらともちか)。ツッコミ&清涼剤&美少女で夜霧の無機質な感じがだいぶ緩和されています。この2人で地球に帰還する方法を探して波乱を巻き起こします。

本作は、文章がとても読みやすいです。ぶっ飛んだ世界設定や最強キャラを高い文章レベルでまとめておます。読者がストレスを感じやすい要素が極力排除されているのでサクサクと読み進めることができます。

読者がストレスを感じやすい要素が排除されている
  • 世界構成や魔法原理の長い説明文
  • 長い戦闘描写
  • 長い苦戦や苦悩や葛藤やすれ違い
  • シーンの切り替わりの多用
  • 鼻につくチート能力をもった主人公

完結しています。WEB版は128話完結。書籍は14巻完結。ラストも奇麗にまとめています。書籍では加筆修正がありラストのおまけ話が嬉しいです。

書籍👇

コミック👇

本作者は「二の打ち要らずの神滅聖女」という作品を出していますが、これも面白いです👇

世界が滅亡した神滅対戦の覇者である聖女ニルマが5000年の眠りから目覚め、最強の続きをはじめます。最強の存在がトラブルをパワーで解決する爽快感のあるお話です。

魔王様、リトライ! 評価:85

小説家になろうサイト 「魔王様、リトライ!」

主人公は自身が創造・運営するゲーム内の「魔王」と呼ばれるキャラに憑依して、異世界(ゲーム世界とは別)に飛ばされます。

「魔王」として、威風堂々、傍若無人に行動し、世の中のルールも、不条理も、法も、何もかもを、強引にねじ伏せて、自分の思うように世界を作り変えていきます。圧倒的なパワーで思うがままに行動する「魔王」は子気味良く、爽快感があります。

魔王、世界創造、パワーチート、内政チート、コミカル、勘違いコメディ、ハーレム展開の要素を持ち、類似作品が数多く存在するなろう小説の中でひときわ輝いた作品です。

書籍👇

コミック(全5巻)👇

コミック👇Rが付いていますが普通に無印版5巻からの続きです。

クズ野郎異世界紀行 評価:82

小説家になろうサイト 「クズ野郎異世界紀行」

異世界に転移した青年キミヒコが、前の世界の鬱憤を晴らすべく好き放題します。

キミヒコは弱くびびりなのですが、キミヒコに付き従う自動人形のホワイト(美少女型)が強力です。

ホワイトに魔物討伐をさせ、ホワイトが稼いだお金で酒と女におぼれます。当然ながら周囲からの評判はすこぶる悪いです。クズ野郎というよりはヒモ野郎がふさわしい、かと。

ホワイトを使役してひと財産築けそうなところまでいくのですが、ホワイトを制御しきれず崩壊していくオチが秀逸です。主要キャラに狂人が多く、まともな人はいません笑。キミヒコがまともにみえてきます。

前の世界がうまくいかず歪んでしまったキミヒコですが、最期に望んだモノは愛。愛という具体性のない願いで出現したのが自動人形のホワイト。この辺りがどう展開していくか楽しみです。

魔界本紀 下剋上のゴーラン 評価:78

小説家になろうサイト 「魔界本紀 下剋上のゴーラン」

魔界は世紀末、「ヒャッハー!!」な魔物たちが群流割拠で争いあっています。

半歩下がると2歩踏み込まれ骨の髄までしゃぶられる。舐められたら終わり、それが魔界です。

オーガ族に転生したゴーランの前世の家訓は「守るために死すらも恐れるな」。仲間を守るために、売られた喧嘩は買い、理不尽には抗い、上司には噛みつき、敵は滅ぼします。

世紀末で弱肉強食な魔界でゴーランは今日も元気に「ヒャッハー!!」してます。

ネタバレありのシーン抜粋(心を折るというのはな、相手が音を上げてからが本番だ)

「わ、分かった……や、止めてくれ」

ようやくドブロイは耐えるのに飽いたようだ。
泣き言が始まった。

「止めて欲しいのか?」
「そうだ。や、止めてくれ」

「いいか。心を折るというのはな、相手が音を上げてからが本番だ」
「えっ!?」

辛いのは俺も一緒だ。
何しろ、盾がこんなに重くなってきているのだ。まったくドブロイはどれだけ魔素を持っていたんだか。

「そういうわけで、殴るぞ」

盾で殴る殴る殴る。休憩。殴る殴る殴る。休憩。
マメに休憩を挟むから、効率が悪くてしょうがない。

殴る殴る殴る。休憩。殴る殴る殴る。休憩。

「分かった。悪かった。もう止めてくれ」
「分かってない」
「えっ!?」

分かったというのは幻想なのだ。というわけで、殴る殴る。休憩。殴る殴る。休憩。殴る殴る。休憩。

あー、マジしんどい。

殴る殴る。休憩。殴る殴る。休憩。殴る殴る。休憩。
これは俺も辛いんだ。分かってくれ。

殴る殴る。休憩。殴る殴る。休憩。殴る殴る。休憩。
あー、辛い。この辛さ、分かってくれるだろうか。

「私が悪かった。謝る。だからもう、本当にやめてください」
「そうか」

「わ、分かってくれたか?」
「心を折るとき、泣いて頼んできたら、ようやく五合目。いまは気を抜いちゃいけない段階だな」
「えっ!?」

なんか最近反撃がこないなと思っていたら、ドブロイの両腕がへし曲がっていた。
手で顔面をガードして、そのまま砕かれたのだろう。見てなかったから知らなかった。

「この盾は重いからな。気合いを入れないと」

頑張らないと、俺の心が折れそうになる。
ここで挫けてはいけないと。

俺は自分自身を叱咤激励して、殴り続けた。

出典『魔界本紀 下剋上のゴーラン 196話から一部抜粋』
ネタバレありのシーン抜粋(争いを禁じられた魔物たちの悲痛な叫び)

 ゴーラン様は奥歯を噛みしめていた。
「戦いたいんだと。戦って死にたいんだと。もうこんな生活は嫌なんだと叫んでいた。部隊長も同じだ。みんな同じ事を言う」
 それは悲痛な叫び。

 戦闘種族から取り上げたもの……それは何だったのか。
 ゴーラン様は言った。

 あいつらは死を望んでいる。戦って死ぬことだけ考えていると。
 だけど、ただ死ぬんじゃない。自殺したいわけではないのだ。

 意味のある戦い。自分がここに生まれて、戦いに負けて死ぬんだと満足したい。
 みな口を揃えて、言っていたらしい。

 ~中略~

 「死にたいか、死にたいよな。自由に戦えないんじゃ、群雄割拠も下克上も……魔界にある戦いを否定されているもんだしな」

 ゴーラン様が笑っている。でもおかしい。
 楽しくて笑っているとはとても思えない。

「だったら殺さねえ。殺さねえで制圧してやる。死にたい? 死なせるもんか。なあ、そう思うだろ?」

 ゴーラン様が歯をむき出して笑った。
 擬人に入っているから魔素は外に漏れていない。

 なのに……なのに、なぜか、ゴーラン様の笑顔を見て、背筋が寒くなった。
 身体がガタガタと震え出した。

 いまのゴーラン様は……怖い。とてつもなく怖い。

出典『魔界本紀 下剋上のゴーラン 305話から一部抜粋』

設定はバカっぽいのですが、魔界の勢力や行く末、それぞれの勢力が細かに描写されています。本作者は法律や理論と小難しい話が得意です。時々小難しい話が延々と続くことがありますが、くじけずに読み進めれば爽快感がまっています!

完結しています。

書籍👇

幸福教団へようこそ! ~神になりし女子高生は異世界を征服す~ 評価:75

小説家になろうサイト「幸福教団へようこそ! ~神になりし女子高生は異世界を征服す~」

「私はヒミコ。幸福の神、ヒミコ。すべての者を救い、すべての者に幸福をもたらす神である」

新興宗教団体「幸福教団」教祖ヒミコ(佐藤ヒマリ)は本物の神となり、異世界へ転移しました。異世界で幸福教を広めて多くの人を救います。幸福教の教えに背く現地神や異教徒は滅ぼします。

本作の魅力は、ヒミコのドSさ、巫女の無能さ、幹部たちの奔放さ、神様チートで異教徒弾圧する点です。退屈な話がひとつもなくサクサクと進みます。コメディ調の会話が多くずっと楽しく読むことができます。

本作は良い意味で山場がありません。敵が近づいてきても避ければ会いませんし、封印された魔物は復活しません。わざとらしいピンチを演出していません。

全117話、完結済。

本作者「出雲大吉」の作品はどれもコメディ調でニート志望で面白いです👇

異世界帰りのペド吸血鬼は自堕落に生きたい
異世界から現代にもどった吸血鬼ハルカの奮闘記。ハルカの頭の悪さがたまりません。

地獄の沙汰も黄金次第 ~会社をクビになったけど、錬金術とかいうチートスキルを手に入れたので人生一発逆転を目指します~
会社をクビになった主人公(青年)が冒険者になって、とんでもないスキル錬金術を手に入れます。そのスキルは黄金を生み出し、世界中が熱狂していきます。

みつばものがたり 評価:72

小説家になろうサイト 「みつばものがたり」

舞台モデルはフランス革命前夜。市民が王政妥当と怒り狂って暴れています。破滅していく支配者階級、野心家な活動家、熱狂する民衆、狂信的な信者、と火薬場はいっぱいであとは大爆発するだけの状態です。

この激動の時代に輝く不気味な女の子がミツバ。退屈が大嫌いで、やりたいことは「この世界に私を刻み込むこと」。いっぱい遊んで、戦って、政治もしたりします。

直物状態の赤子にあらゆる権力と莫大な私財を費やし、魔力や怪しげなナニカの注入を10年も続けて蘇った女の子がミツバです。大貴族の令嬢ですが、周囲からは気味悪がられ、義理母に疎まれ追い出され、となかなか不憫な境遇です。そんな中、サイコ精神と呪いパワーで悪意を撥ね退け周囲を破滅させてケタケタと笑っています。

コメディとサイコホラーとフランス革命が合わさった作品?ここまで不可解で不気味な主人公はそうありません。七沢またり作品の中でもトップのサイコとパワーを持っています。

ネタバレありのシーン抜粋(ミツバと対面した皇帝陛下)

「…………は?」

 整えられた儀礼服を纏った小柄な胴体、王冠を戴いた銀の長髪までは確認できる。だが、この顔はなんだ。まともに凝視できない。凝視したくもない。そうだ、あれに似ている。我が子が描いた下手な肖像画。失敗をごまかそうと、黒筆で顔をぐちゃぐちゃと不規則に塗りたくったアレ。それが、胴体の上に載っているのだ。なんとも悍ましい。

「へ、陛下? ご気分が優れないのですか?」

 隣のボルトスが小声で耳元に語り掛けてくるが、何も反応できない。冠つきは流れるような動作で、ルドルフの対面へと腰掛ける。凝視することを強制させられる。震える右手が勝手に、腰に忍ばせていた短銃へと伸びていく。そして、震えを抑え込むように握ろうとした。

「――ッ」
「おや。おやおや。おやおやおや。親愛なるルドルフ陛下。物騒なものを落とされたようですが」
「あははは。本当ですね。ほら、壊れちゃいましたよ。年季物で高そうなのにもったいない」

 指先から、短銃が転がり落ちていく。短銃は真っ二つに割れていた。沈黙が室内に充満する。ニコニコと笑うニコレイナス。そして、目の前の冠付きも、同じ表情で、しゃがれた声をあげながらケタケタと嗤っていることだけは、ルドルフにも見ることができた。

「陛下、お気を確かに! 合図を出されますな? よろしいですな!」
「ま、待て。や、やめよ。無理だ。余には無理だ。不可能だ。無理だ。不可能だ。無理だ」
「陛下!」

出典『みつばものがたり 第六十四話から一部抜粋』

序盤よりも後半が圧倒的に面白いです。61話までは読んでみてください。ゾワってきて、どうなるんだ!?ってなります。ホントにどうなるのでしょう…。

書籍化👇

コミック化👇

本作者七沢またり先生の作品は不気味な魅力がありファンが多いです。代表作「死神を食べた少女」も素敵です。異常に強い少女が軍を率いて暴れまわるお話です。

庭に穴ができた。ダンジョンかもしれないけど俺はゴミ捨て場にしてる 評価:72

小説家になろうサイト 「庭に穴ができた。ダンジョンかもしれないけど俺はゴミ捨て場にしてる」

ある日、家の庭に穴があいていた。
ゴミ穴にちょうどいいので、ゴミを捨てた。
家庭ごみを捨てた。
事業ゴミを捨てた。
建設ゴミを捨てた。
まだまだ穴は埋まらない…

出典『庭に穴ができた。ダンジョンかもしれないけど俺はゴミ捨て場にしてる

サスペンスホラー

庭の穴にゴミを捨てても捨てても埋まりません。ゴミを捨てていく内に主人公が得体のしれないものに変貌していきます。

2022年12月で更新が止まっています。52話とボリュームがないので消化不良になると思います。面白いのに更新が止まっているのでモヤモヤしてしまいます…。

2022年12月に書籍化されています👇

雰囲気は違いますが、同作者の「異世界コンサル株式会社」もおすすめです。現代のコンサル知識を異世界で実施していく話です。中盤からは規模が国家事業並みに大きくなり、仕組みも複雑になっていきます。サラリーマン(特にコンサルやプロマネ)が読むと仕事をしている気分になり疲弊するかもしれません笑。

学園無双の勝利中毒者 ~世界最強の『勝ち観』で学園の天才たちを分からせる~ 評価:72

小説家になろうサイト 「学園無双の勝利中毒者 ~世界最強の『勝ち観』で学園の天才たちを分からせる~」

主人公は勝利に取りつかれた勝利中毒者

勝つことに異常なまでに執着し、学園の天才達に挑み波乱を巻き起こします。

学園の天才達は冷めてたり、諦めていたり、達観していたりと感情が乏しいキャラが多いのですが、主人公と関わったために激高、挫折、高揚と感情が大爆発!

感情は爆発し、諦観は熱望に変わり、冷めた心は熱き心に!!

爽快感のある熱いストーリー!!!!

ネタバレありのシーン抜粋(学園の支配者エルナスさんの悲痛)

このシーンはエルナスさんがキツすぎて涙します👇

 エルナスは片手でこめかみを押さえながら長く息を吐いた。
 そして意を決したように、ぽつりと口を開いた。

「俺の負けでいい」

「…………」

「頼む」

 エルナスの言いたいことは最初から分かっていた。
 霧生は笑わない。膝の上に肘を付き、エルナスの悲痛な顔を見上げる。

「頭なら下げる。金だっていくらでも払うから……、選抜戦を……辞退してくれないか」

「それは出来ない。俺はお前にリベンジする」

「リベンジなら今受けてやる! わざわざ選抜戦でやる意味はないだろうが!俺は、俺はな……!」

 声を荒げ、エルナスは霧生の胸ぐらを掴んだ。
 霧生はそれを振り解く訳でも無く、脱力したままエルナスの目を覗き込んだ。

「スタンズから聞いたぜ。色々背負ってるらしいな」

「…………」

 エルナスが口を閉ざし、霧生は続ける。

「そんなに天上生になりたいのか?」

「……ああ。なれなきゃ17年もこんな場所にいた意味が無い。17年……、17年だぞ。なぁ、お前に分かるか? 人生懸けてやっと巡ってきたチャンスなんだよッ!!」

「選抜戦はそれだけ本気ってわけか」

「ああ……そうだ」

「じゃあなおさら辞退する訳にはいかないな……」

「なんでだよふざけんじゃねえ!」

 エルナスは腕を振るい、霧生を揺さぶる。
 そんなエルナスの手を払い、彼を押し退けると、霧生は立ち上がった。

「選抜戦なら全力のエルナスと勝負できるってことだろ。
 その時のお前はきっと、僅かな可能性でもそれを掴む為ならなりふり構わない。
 リベンジするならその時が良い」

 エルナスの顔が酷く歪んだ。
 そして今にも崩れ落ちそうに後退あとずさる。

「ふざけるな……ふざけるなよ……。たかがじゃんけんに勝っただけだろ……。
 そのリベンジのためにどうして俺の17年が台無しにされなきゃならないんだ……」

 エルナスは歯を軋ませ、肩を震わせながら嘆いた。

出典 『学園無双の勝利中毒者 第27話 勝利への想い

書籍👇

スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 評価:72

2022年6月をもって「小説家になろう」の掲載は終了しました。続きは書籍にて。

異世界でスローライフを目指すほのぼのコメディーもの。登場人物がみんな可愛い。

「周りのキャラクターがボケて、主人公が突っ込む」基本はこの繰り返しです。

短いお話で区切られ、長くてダレることはありません。4コマ漫画のようにほどよく力が抜けた読みやすい作品。もう書籍21巻も発行されているのに全然飽きません。

👇コミック化されています。シバユウスケ先生のキャラデザが素晴らしい!デフォルメされた可愛らしいキャラが原作の魅力をさらにアップしています!

👇ノベル化されています。

永久夢的チーティング 評価:70

小説家になろうサイト 「永久夢的チーティング」

本編1000周したらゲーム転生?

わたしは何故か乙女ゲーのヒロイン、ミヌレになっていた
だがしかし攻略キャラには興味がない!
求めるものは素敵なアイテムと世界観
知り尽くしたシナリオと、システムの裏をかいて頑張るうち、わたしはモブ教師のひとりだったオニクス先生と恋をしてしまう
 
たったひとつの恋のためなら、わたしは未来の自分を殺しても、世界を滅ぼしても構わない

出典『永久夢的チーティング』
本作で感じる圧倒的なクオリティー
  • 展開が読めない
  • 世界設定の作り込みが高い
  • 語彙が豊富で、安定した表現力

まず、展開が読めません。物語に影響のない消化イベントかと油断していたら、大事に発展していきます。驚いている間にまた別の展開に移っています。

次に、世界設定の作り込みが高い。その膨大な設定をグダグダと長文説明されることはなく、会話や思考の中にさり気なく織り交ぜられており読者にストレスを与えません。アイテムや世界観はミヌレがオタク長文口調で語り、「この世界が大好きだ!幸福で幸運だ!」と情熱的に伝わってきます。

「ゲーム1000周ってどんだけ」「いきなり死にそう…」「変身した!?」「ゲームの世界ってそういう…」「ヒエッ、狂っていた!?」「それ正気?」「その男は止めた方が、もっと誠実で…」「いきなりラスボスっぽいのが??」とドキドキの連続。

語彙や言い回しが豊富。表現が美しく芸術的な文で書かれています。

なぜ知名度が低いのか理解できないレベルの大作です。

サイレント・ウィッチ 評価:70

小説家になろうサイト 「サイレント・ウィッチ」

才能はあるけどコミュ障なポンコツ魔女が、正体を隠して王子様の護衛をするお話。

最高峰の天才魔術師モニカ(17歳)は、極度の人間不信のため山小屋で人との関わりを避けて暮らしています。王子の護衛を命令され、「いやだよぅ、怖いよぅ……うっ、うっ……胃がキリキリするぅ……」と泣きべそをかきつつ、王子のいる学園に潜入します。

対人恐怖症でひとりぼっちのモニカですが、学園で友達ができ、仲間ができ、好きな人ができ、過去と向き合い、未来を見据え、人と協力して、少しづつ人並みに成長していきます。

物語の構成と文のクオリティーが非常に高かったです。「話の区切り」と「話の進め方」が抜群で飽きずに読めました。コミカルな会話で進行しながら重い過去を書き切っています。脇役を含めた登場人物みんなに相応な役割が与えられていて、無駄なキャラが一人もいません。

最初から最後まで考えられた芸術作品です。盛り上がるシーン、コメディーシーンの緩急が芸術的です。王道なライトノベルの上澄み作品!THEライトノベルと呼べるでしょう!

本編完結しています。本編を読み終わっても、本編よりも長い外伝(サイレント・ウィッチ(外伝))に続きます。

コミック化されていますが、世界観や雰囲気、構成を100%味わうには小説をオススメします。

野人転生 評価:68

小説家になろうサイト 「野人転生」

チートもハーレムもお気楽さも英雄譚でもない、サバイバルもの。

空手とサバイバル番組が趣味な志(ヤジン)は、悪人だらけの過酷な異世界へ転生。

森では、モンスターが跋扈し、強くないとあっけなく命を落とします。

街では、悪人たちが跋扈し弱みをみせたらカモにされあっけなく命を落とします。歯向かったら生意気だと囲まれます。目立ったり金をため込んでいると悪党たちの小遣い稼ぎで狙われます。街の門番からは通行税で有り金すべて取られます。

ヤジンはこの荒んだ世界で、己の才覚ひとつで生き延びていきます。異世界では異質な容姿(ゴブリンに似たチビで弱そう)なため馬鹿にされたり、狙われたりします。心が折れそうになりながらも、牙を研ぎ、仲間をつくり、敵対者は殺し、前進していきます。

2022年2月で更新が止まっています。物語はまだまだ中盤なのでモヤモヤします…。

👇コミック化されています。原作の雰囲気を見事に表現して読みやすいです。

俺の死亡フラグが留まるところを知らない 評価:67

小説家になろうサイト 「俺の死亡フラグが留まるところを知らない」

悪役令嬢ものの男バージョンで悪役令息もの。

ゲーム世界の嫌われ者ハロルドに転生した主人公は死亡フラグを回避するために奮闘。

俺様系暴言しか話せない縛りありで、全方位に暴言をぶっぱなします。

思考とは裏腹に口からでるのは高圧的な罵詈雑言で、周りの空気を凍てつかせます。周りを突き放す言葉を放ちながらも独りで奮闘する姿は孤高であり、周りはハロルドの言動不一致に戸惑いつつも関心を寄せていきます。

コメディはあまりなく孤高&シリアスなお話。暗くはなく英雄譚に近いです。

コミック👇

書籍👇

クズ勇者のその日暮らし 評価:67

小説家になろうサイト 「クズ勇者のその日暮らし」

「民草の平和の礎になるために働くなどまっぴらだ!」

勇者ガルドは勇者の責務を投げ出して、自由を満喫しながらセコい金儲けに夢中です。

不平不満を喚きながらアコギな商売に勤しみます。超越した魔法と巧みな弁舌によって法の穴をくぐり(アウト?)、金銭をかすめ取っていきます。ボロ稼ぎしますが、バレて断罪されます。

「稼ぐ➩バレる➩断罪される」が一連の流れで、ギャグ漫画のようにコミカルに描かれています。主人公がクズ行為をしても因果応報で処罰されるので安心して読めます。

中盤あたりになると、感動的なシリアス展開にもなりそうです。どうなるの?というヒキが強く目が離せなくなる作品です。

濁る瞳で何を願う ハイセルク戦記 評価:67

小説家になろうサイト 「濁る瞳で何を願う ハイセルク戦記」

周囲を大国に囲まれた小国・ハイセルク帝国の一兵卒に転生したウォルムは、否が応でも戦場の狂気に染められ、平時では目覚める筈の無かった闘争の才能を開花させていきます。

チートなしの主人公が戦場に投入されます。ウォルムは戦場に適応し、死線を潜り抜けてどんどんと強くなっていきます。代わりに道徳がなくなっています。

薄暗い雰囲気の重厚なファンタジー。ウォルムが無双で暴れるシーンは爽快感はあるのですが基本的に暗いお話が多いです…。

書籍👇

眠れる森の悪魔 評価:67

小説家になろうサイト 「眠れる森の悪魔」

シェリエルは異形の白髪を持ち、死の夢をみるちょっと変わった赤ちゃんです。前世はフリーランスのプログラマー、未来では欠陥令嬢として断罪され、現在は赤ちゃん奴隷として売りに出されます。べリアルド侯爵家に落札され、侯爵家の娘となります。

べリアルド侯爵家は天才的な才能をもつ代わりに倫理感のないサイコパス一族です。父(侯爵家当主)は戦闘に執着し深く考えない妻ラブ、母は美容に執着する夫ラブ、兄は感情の揺れに執着をもち加虐趣味なシスコン。シュリエルはこの天才一族に自分を認めさせ、誰よりもベリアルド化していきます。

シュリエルは知識もパワーもお金も権力ももっており、理不尽な展開やストレスはありません。王家と関係が悪化しそうなので「ベリアルド侯爵家は王家よりも強くなっておこう!」のノリ。

婚約破棄、破滅フラグ、愛され令嬢、異形の白髪、奴隷出身、魔力チート、発明チート、内政チート、とこれでもかと設定がでてきます。これらで死に設定はなく絶妙に絡んで落ち着きます。

467話で完結。文量は多いのですが、ずっと読んでいられます。一族の会話がリズムよく、周囲の歓喜や恐怖の描写が面白く辞め時が難しいです。

迷宮の王 評価:65

小説家になろうサイト 「迷宮の王」

書籍は全3巻で完結。

  • 1巻:強敵を求めて戦い続けるミノタウロスの物語
  • 2巻、3巻:迷宮の王打倒を目指す英雄の物語

迷宮10階低層の初期ボスのミノタウロスは、とある出来事でボス部屋から出歩けるようになります。自由に移動できるようになったミノタウロスは、他のモンスターや冒険者を相手に暴れまわります。強者を求めて下へ下へと潜っていきます。

ミノタウロスは、いつしか迷宮の王と呼ばれ、最下層にて強者を待ち続けます。

書籍1巻はミノタウロス閣下の物語。強者を求めて彷徨うミノタウロス閣下の雄姿が堪能できます。

書籍2巻、3巻はミノタウロス閣下の出番がほとんどなくなり人間世界の英雄の話になります。英雄の話は、難しい文字が多く歴史の授業をしている感じなります。正直読むのしんどい。この英雄の物語を読み超えることが出来ればミノタウロス閣下とのラストバトルが始まります!

単純に怪物が暴れまわるお話と思っていましたが、各キャラの信念や歴史、誇がつまった作品。

書籍👇

コミック👇(迫力のあるミノタウロス閣下の雄姿が描かれていて見ごたえあります。)

超メジャー

「小説家になろう」作品のおすすめサイトで必ず上位にあがっているメジャー作品。紹介されるまでもなく御存知だとは思いますが。メジャー作品の中でも大好きな作品を紹介します。

オーバーロード 評価:86

小説家になろうサイト 「オーバーロード」

書籍化、コミック化、アニメ化、映画化、フィギュア化されており、そのすべてで大ヒットしている有名作品です。

主人公はオンラインゲームのゲームキャラである死の超越者(オーバーロード)に転生し、異世界(ゲーム世界とは別の世界)に飛ばされます。その異世界で主人公はギルド名の「アインズ・ウール・ゴウン」を名乗り、意志をもったNPC達を率いて異世界で行動を起こします。

アインズ様の目的はNPC達と快適に過ごせる安住の地の確保なのですが、NPC達はアインズ様が世界征服を望んでいると勘違いし壮大な世界征服に挑みます。アインズ様達の過剰戦力による異世界蹂躙が始まります。

オーバーロードの特徴
  • 主人公がアンデット系の最強種「死の超越者(オーバーロード)」に転生する。
  • 主人公サイドが強大な力で異世界を蹂躙する。
  • 主人公アインズ様は平凡なサラリーマンだが、NPCから超頭が良い絶大な支配者だと勘違いされており、期待に沿うようストレスの日々をおくる。

書籍は16巻まででており、残り2巻の全18巻で完結すると作者が明言しています。(2022年12月時点)

書籍で、特に面白かったのは4巻と9巻👇

4巻「蜥蜴人の勇者たち」
平和に暮らしている蜥蜴人(リザードマン)の村にアインズ勢力が侵攻します。アインズ様の圧倒的な力の前に、蜥蜴人達は絶望します。
しかし、絶望の中で、蜥蜴人のひとりの勇者が立ち上がり、敵対していた部族を束ね、仲間と協力し、巨悪(アインズ様)に立ち向かいます。
完全に蜥蜴人達は主人公ムーブしています。これが英雄譚ならば巨悪(アインズ様)を倒してハッピーエンドですが…。

9巻「破軍の魔法詠唱者
帝国と王国が戦争をはじめ、アインズ様は帝国に助太刀します。
王国軍に向けて、アインズ様の超位魔法「黒き豊穣の貢(イア・シュブニグラス)」が放たれます。結果、阿鼻叫喚の大惨劇がおきます。
敵も味方も茫然自失し泣き叫び、アインズ様だけがご満悦という地獄絵図です。
アインズ様に敵対した王国の行方は?
人類の敵(アインズ様)と手を組んだ帝国の行方は?
ストレス過剰で胃とか髪とかもう限界がきている帝国皇帝の安否は?

WEB版(小説家になろうサイト)と書籍版では展開が違ってきます。WEB版は2014年で更新が止まっています。始めての方は完成度の高い書籍版の方をおすすめします。

コミック👇

書籍👇

本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 評価:85

小説家になろうサイト 「本好きの下剋上」

書籍化、コミック化、アニメ化されている大人気な有名作品です。

主人公は死後、異世界の幼女マインに転生します。文明の低い中世ヨーロッパ風の世界で本が非常に高価です。マインは本を手に入れるため現代日本の知識を駆使して出世していきます。

会話や動作が丁寧に描かれています。事務的な会話も書かれているのにまったく退屈しません。面白くスルスルと読み進めてしまいます。書籍30巻以上と大ボリュームなのでしばらくはずっとこの世界に浸れます。

本作は5部構成。第3部からマインの輝きが増していき、第4部でピークに達し、第5部で限界突破します。

第一部 兵士の娘(書籍1~3巻)
平民の娘マインは、幼馴染の少年ルッツと紙を発明していきます。
フェルディナンド様に出会います。

第二部 神殿の巫女見習い(書籍4~7巻)
巫女見習いマインは、印刷技術を開発して本作りの集団グーテンベルクを結成します。
神官長フェルディナンド様に庇護され厳しい教育を受けます。

第三部 領主の養女(書籍8~12巻)
領主の養女となり、貴族の身分とローゼマインの名が与えられます。
貴族ローゼマインは、神殿長、孤児院長、工房長、レストラン経営をしていきます。
フェルディナンド様の教育と体調管理は続きます。

第四部 貴族院の自称図書委員(書籍13~21巻)
聖女と噂されるようになります。
ローゼマインは貴族院へ進学し、いろいろやらかし他領や王族から注目を集めます。
フェルディナンド様のお説教は続きます。

第五部 女神の化身(書籍22~31巻)
聖女を超えて「女神の化身」と呼ばれるようになります。
フェルディナンド様は…。

コミック👇

書籍👇

蜘蛛ですが、なにか? 評価:80

小説家になろうサイト 「蜘蛛ですが、なにか?」

書籍化、コミック化、アニメ化されている人気な作品です。

とある大爆発でクラスごと異世界転生します。クラスメイトはほとんどが人間に転生しているのに、主人公(蜘蛛子)は蜘蛛の魔物に転生します。

ちっぽけな蜘蛛の魔物に転生した蜘蛛子は「ないわ~~~。転生にしたって蜘蛛とかないわ~~~。」と言いながらも世界最大の迷宮でたくましく生き延びていきます。最底辺の存在から力を伸ばしていき、地龍(強大なドラゴン)、マザー(蜘蛛子を産んだ巨大な蜘蛛の魔物)、魔王(マザーを産んだすべての蜘蛛の始祖)と渡り合っていきます。

本作は、蜘蛛子の魅力であふれています。大部分は蜘蛛子のひとり語りで構成されているため楽しく読み進めることができます。「なんとなく好き」と思える作品で、数あるなろう作品の中でも主人公の魅力が随一です。

蜘蛛子の魅力
  • 口癖「ないわ~」
  • 非常に楽観的
  • コミュ障で仲間内でさえ話せない。心の声は非常に多弁。
  • クラスメイトは人に転生しているのに、過酷な迷宮で独りムカデとか食べている
  • 悪食。蜘蛛でもムカデでも猿でもなんでも生で完食。「お残しはしない主義(キリッ)」。
  • 弱いくせにしぶとく、殺しても生きのび、どんどんと力をつけていく不気味な存在(魔王視点)

本作の特徴として、「主人公の蜘蛛子の視点」と「未来の時間軸からはじまる勇者の視点」が交互に入れ替わる群像劇形式です。物語の3割を勇者サイドが占めまています。勇者サイドは蜘蛛子ほどの魅力はありませんが、子供のお遊戯をみている微笑ましさはあります。書籍11巻はすべて勇者視点で、蜘蛛子が登場しないのでがっかりしないようご注意を。

書籍16巻で完結しています。構成は大まかに1~3巻が大迷宮編、4~7巻が魔王編、8~16巻が世界崩壊編。WEB版と書籍では基本設定は同じですが、書籍はかなり加筆修正されているためこれから読む方は書籍をおすすめします。

コミック👇

書籍👇

悪役令嬢

謙虚、堅実をモットーに生きております! 評価:68

小説家になろうサイト 「謙虚、堅実をモットーに生きております!」

元祖愛され悪役令嬢もの。

2013年7月に掲載され、累計ランキング2位まで登り詰め、悪役令嬢もブームの火付け役となった作品です。悪役令嬢が破滅フラグを回避するために周りに優しくして愛され令嬢になるテンプレはこの作品からブームとなりました。

少女漫画の世界に転生した主人公。割り当てられたキャラは庶民である主人公をいじめ倒し、主人公と恋に落ちる通称皇帝と呼ばれる御曹司との仲を引き裂く、典型的な悪役お嬢様、吉祥院麗華でした。

ちょっとポンコツな麗華様が頑張る日常コメディな作品です。微笑ましい日常で緩みっぱなしです。

2017年に更新が止まって未完。299話でボリュームはそこそこあります。みんないつまでも更新を待ち続けています。

悪の令嬢と十二の瞳 評価:65

小説家になろうサイト 「悪の令嬢と十二の瞳」

断罪された悪役令嬢が過去からやりなおすモノ。アピールポイントは👇

  • 主人公の性格がちゃんと悪い
  • ハートマン軍曹
  • 構成が芸術
  • おまけのオチが素晴らしい

全38話で2時間弱でサクッと読めます。

ラストのおまけのオチがとても好きです。どんでん返しというか、読み手の心をコロコロと転がされます。ラスト話は5周しました!

悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。〜ラスボスチートと王女の権威で救える人は救いたい〜 評価:65

小説家になろうサイト 「悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。〜ラスボスチートと王女の権威で救える人は救いたい〜 」

乙女ゲームの極悪非道のラスボス女王に転生した主人公は、そのチート能力を駆使して民や攻略対象を救います。

シリアス路線で感動的なお話が多く、恋愛はちょっと薄めです。各キャラクターの特徴、過去、背景描写がしっかりとされています。

文章量が多く、別キャラ視点で同じシーンが繰り返されたり、説明文が多くて読むのがしんどくなるところがあります。キャラも増えていき誰が誰だか分からなくなります。挫折せずに読み切るのは気合と愛が必要です。2024年1月時点で1782話の大長編です。ボリュームのある重厚な物語をがっつりと読みたい人にお勧めです。

ちなみにジルベール宰相推し、狂信的なところが好きです。

コミック化されています👇

婚約破棄から始まる悪役令嬢の監獄スローライフ 評価:62

小説家になろうサイト 「婚約破棄から始まる悪役令嬢の監獄スローライフ」

婚約破棄され地下牢に監禁された悪役令嬢レイチェルはこれ幸いと王子に嫌がらせをしながらスローライフを満喫します。

マイペースでイイ性格の令嬢に振り回される王宮の人々。後悔したって後の祭り。レイチェルの一言で王子が怒鳴り、大公が泣き、騎士が、猿が、牢番が走り回る! 

ドタバタコメディで笑える作品。

コミック化されています👇

書籍化されています👇

恋愛

恋をしたら死ぬとか、つらたんです 評価:65

小説家になろうサイト 「恋をしたら死ぬとか、つらたんです」

乙女ゲーの世界に閉じ込められた藤井ヒナはちょっと惚れっぽい女の子です。魅力あふれるキャラクターに恋をしないようにゲームクリアを目指します。

ゲームキャラが笑いかけた瞬間に藤井ヒナは恋をして死にます。そしてゲームキャラは藤井ヒナが亡くなった原因として、自責、周囲の視線、藤井ヒナの両親の嘆きに耐えながら生きるはめになります…。記憶が消されてコンティニューされても繰り返された悲劇が蓄積されやがて…。

完成度の高いギャグコメディー。

ブサイクで有名な令嬢と婚約した。彼女はとても可愛らしい性格の人だった。 ~『ゴブリン令嬢』と蔑まれる令嬢に恋した美貌の令息が彼女を幸せにしようと奮闘する物語~ 評価:64

小説家になろうサイト 「ブサイクで有名な令嬢と婚約した。彼女はとても可愛らしい性格の人だった。」

甘く切なく純粋な恋愛もの。

斬新なストーリーはなく、展開は予想できますが引き込まれます。格調高い歌劇を観ている感覚です。

読者の琴線に触れる要素が詰め込まれいて、引き延ばしや勿体ぶりがなく素直に全部みせてくれます。「こういうお話が読みたかった!」というところだけを圧縮してみせてくれます。

琴線に触れる要素が詰め込まれています
  • 美貌の令息に転生したが、前世は容姿の醜さでつらい人生だった主人公
  • 容姿の醜さで未来を閉ざしたヒロイン
  • ヒロインを幸せにするために奮闘する主人公
  • 互いの幸福を願うがゆえにすれ違う2人
  • この2人は絶対幸せになってほしい

後半は泣けるのでハンカチを用意してください。(ハンカチって泣いている女性に渡す以外に使い道はないですよね?異性にこの小説を薦めて、後半になったあたりでハンカチを渡すとカッコイイかも。)

28話で完結。2時間ほどで読めます。読み始めると止まらなくなるのでまとまった時間を確保するべき。

逆転世界(美醜逆転、男女比逆転)

天原先生のコミック「貞操逆転世界」を読んでから逆転世界にはまりました。美醜逆転、男女比逆転の作品が多かったです。逆転世界系は作品数が少ないせいかクオリティーの高い作品はあまりありません。

美形インフレ世界で化物令嬢と恋がしたい! 評価:65

小説家になろうサイト 「美形インフレ世界で化物令嬢と恋がしたい!」

美醜逆転ものではなく、美形インフレもの。新しいジャンルです。

異世界に転生して美少年になれたと思ったら、どこもかしこも美形ばかりだった… あの令嬢が美しい、あの令息がかっこいい、うん、美しいのはわかるけど…どこで格差が付いてるのかな?!!?皆綺麗だよ!!!!!

ひときわ醜く化物令嬢と呼ばれる娘と、その化物令嬢にさわやかに笑いかける主人公との恋物語。純粋で甘々です。嫌なキャラは登場せずにストレスフリーで物語が進んでいきます。

主人公はイケメンで、誰にでも優しく、ピアノが上手くて、身分高くてと、そりゃあモテるわ。ピアノをカッコよく弾くのでポイント高いです。

奇跡のように美しい人 評価:63

小説家になろうサイト 「奇跡のように美しい人」

美醜逆転もの。仄暗く哀しく、だけど甘い恋愛物語。

醜い容姿を恥じて自殺した少女は、美醜価値観の逆転した世界に移転。そこでは絶世の美女として流星雨のように賞賛を浴びて。

完結済。

子豚ちゃんな私は、この世界では超美少女らしいです。 評価:58

小説家になろうサイト 「子豚ちゃんな私は、この世界では超美少女らしいです。」

美醜逆転もの。コメディー寄りの恋愛物語。

不細工な子豚ちゃんの見た目で転生しましたが、そこでは傾国の美少女で。

完結済。

魔性の男を目指します 評価:55

小説家になろうサイト 「魔性の男を目指します」

男女比が壊れている男性優位の世界に転生。

主人公は魔性の男を目指し、モテモテでハーレムを構成します。

男性優遇ものの中で一番クオリティーが高かったです。未完ですが、ネタは出し切っている感があるので特に問題はないと思います。

ヒューマンドラマ(文芸)

競馬転生 ~勝てよGⅠ 負ければ処分 おっさん引き連れ修羅阿修羅~ 評価:70

小説家になろうサイト 「競馬転生 ~勝てよGⅠ 負ければ処分 おっさん引き連れ修羅阿修羅~」

レースに負けたら処分されると思い込んだ競走馬BBB(前世は人間)が死に物狂いでレースに臨みます。

BBBのレース中は「頑張れええ!負けるなああ!!」と叫びながら読んでいました。レース結果を知るのが怖く、レース中の文字をゆっくりと大切に読んでいました。強敵が強敵すぎるのですよ…。

面白く熱い作品です。引き延ばしや中だるみはありません。レースに勝ちたいという魂の叫びが簡潔に情熱的に書かれています。

競走馬、牧場主、馬主、調教師、騎手の馬に人生をささげた人たちの情熱が描かれています。騎手は競走馬の重りではなく、競走馬をより早く走らせる存在である。牧場主、馬主、調教師はレースに勝てるよう環境をつくり、育てる。競走馬は関係者たちの人生を背負っては走る。「人馬一体」という言葉が思い浮かびました。

競馬は全然分からない私がここまで熱くなれるのです。競馬をちょっと知っている人ならより熱くなれるはず!

完結しました。

気が付いたら競走馬に生まれ変わっていました。でも、競馬の知識は0なんです! 評価:62

小説家になろうサイト 「気が付いたら競走馬に生まれ変わっていました。でも、競馬の知識は0なんです!」

女子校生が競走馬に転生して、馬肉にされないように頑張って走るお話です。

競走馬に転生したトッコはおかしな挙動をしていたため売れ残ってしまいます。このままでは馬肉一直線!のところ偶然訪ねた馬主に「GⅢくらいは勝てるだろう」と買われます。

最初はあまり期待されていなかったトッコですが、勝って勝って勝ちまくります!

本作の魅力は牝馬トッコの可愛さです!大らかで食いしん坊で頑張り屋さんのトッコがとても魅力的です。トッコと競馬関係者達の一方通行な会話も微笑ましいです。楽しく熱く愉快な物語です。

短編

10分もかからずに読めるのでお忙しい方におすすめ。短編は冗長がなく凝縮された質の高さを感じます。

私が発火と唱えると、隣の黒子がマッチを擦る 評価:70

小説家になろうサイト 「私が発火と唱えると、隣の黒子がマッチを擦る」

転生したら黒子が頑張って魔法を実現している人力魔法世界でした。

タイトルとおり、「私」が発火と唱えると、隣の黒子がマッチを擦って火をつけてくれます。黒子は「私」にしか見えないので、周りは「すげー」「大魔法使い様だ!」となります。

踏み台が己を自覚した結果w 評価:70

小説家になろうサイト 「踏み台が己を自覚した結果w」

異世界で主人公の踏み台にされる敵キャラに転生してしまいました。

主人公にいずれ踏み台にされるにしても踏み台には踏み台の矜持ってものがある!

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コメント

  1. alb より:

    「しゅくせい」面白かったです。
    同作者の「クラスごと異世界転移したピザデブの僕は、設定チートを使ってバトルロワイヤルを勝ち抜く!」が主人公は違いますが、一応続編になっている様です。
    が、これも中断
    さらに、リストから消されていますが「清純派でいることに疲れたので、これからはビッチで通そうと思います」が主人公交代で続編?になっており、これは完結していました。(Yahooやgoogleの検索では出てきます)

    • poporou より:

      「しゅくせい」良いですよね!
      ピザデブや清純派も面白かったのですが「しゅくせい」は群を抜いて良かったです!