大手SIerと社内SEを辞めた理由

大手SIer(運用系)で10年で退職、社内SE(製造メーカー)で5年で退職しました。

本ページでは、IT業界で苦労した不平不満を延々と語っています。

何も考えずに大学に行って、なんとなく就職して、流されるまま働いていると市場価値のない私のような中年が出来上がります。反面教師としてご参考ください。

  • SIerはストレスフル
  • 社内SEは薄給

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失敗キャリア…

ITブームだったのでなんとなく情報系の大学・大学院を卒業し、そのまま大手SIerに就職しました。

新卒で配属された部署は客先常駐の部署で、当然のように他企業に飛ばさました。そこでオペレーターとして7年ほど働きました。7年間で自企業に行ったのは30回程度だと思います。

客先、運用、オペレーターと聞くと詰まらなそうですが、その通りでまったく面白くありません。

詰まらないだけならまだしも、運用系業務はスキルアップが難しく自分の市場価値が上がりにくいです。客先常駐の単調さと将来性のなさが嫌になり、社内制度を利用し最新技術を扱っている部署へ異動しました。

そこはクラウド系でエリート達が集まる部署でした。ここでエリート達にまじって1.5年ほど働きました。この花形部署の業務は難解で、押し寄せる情報量に溺れて、日々とても苦痛でした。

何故動いているか理解できないITという巨大なカタマリ。覚えづらい横文字の専門用語。流行り廃りの激しいプログラミング言語。日々アップデートされていくソフト、インフラ。ぽこぽこと出てくる新技術。コロコロと変わる流行。膨大なローカルルール。無価値なIT資格。ググっても回答の出ないトラブル。解決できないトラブル。理解できないことを説明させられるストレス。触りたくないシステムのバージョンアップ。ひとつのミスも許されないれないオペレーティング。強制されるITへの興味。

これらを頭に詰め込む日々は拷問そのものでした。ここで自分はITに興味を持っていないと理解しました。

日に日に疲弊していきました。

穏やかなところで働きたいと考えるようになりました。

毎日の勉強が必要のなく、覚えるローカルルールが少ない、ぬるま湯の環境を願いました。

そこで、中規模の製造メーカーに社内SEとして転職しました。決め手は、社員の雰囲気が穏やかそうだったからです。

製造メーカーは希望通り、穏やかな人が多く、人間関係が良く、とても快適でした。ちなみにSIerは劣悪な人格が多く犇めいています。

中規模製造業の社内SEの業務は簡単でした。

ヘルプデスク、PCキッティング・管理、サーバー構築・管理、部署システムの運用・管理・リプレース、簡単なプログラミング、ベンダー折衝が主要な作業です。

オペレーターのような緊張感はなく、新手法の確立を毎週発表することもなく、日々勉強していくこともありません。

社内SEとして穏やかに5年働きましたが、残念なことに、給与面で不満がでてきました。

給与がぜんぜん上がりません。1日の勤務時間が0.5時間増えているのにSIerよりも低い給与です(SIer:7.5時間、社内SE:8時間)。

給与の不満はしだいに大きくなっていきました。

給与について上司に不満を伝えると喧嘩になってしまい、上司との関係が悪化しました。関係が悪化すると低評価を付けられました。

仕事は穏やかですが、給与は上がらず、この先も上がる見込みがありません。社内SEで働く日々が虚しく感じてきました。

上司にちゃんと媚びれば給与は上がりそうでしたが、やる気が起こりません。

この時期は、コツコツと励んでいた不動産投資が花開き少なくない収入を得ていました。家賃収入が大きくなるにつれて会社の熱意が下がっていきました。会社で出世しよう!という思いが低下していきました。むしろ辞める機会をうかがっていました。

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上司を見限り、社内SEを辞めました。

上司との関係悪化がなければあと3,4年は働いていたと思います。辞めるのは時期尚早だと思いますが、良い機会だったので会社を辞めることにしました。社内SEを辞めるのではなく、サラリーマンそのものを辞める決意をしました。

さて、IT業界で15年ほど働きましたが、私は高度なITスキルを取得できておらず、自分の市場価値が高くありません。

社内のみで通用するスキルばかりを取得しています。これでは、転職しても待遇は悪化する危険があります。「転職できるスキルを持てず、会社の言いなりになる」境遇になっています。

私は、そもそもが毎朝早起きして出社すること自体が苦痛でサラリーマンは向いていませんでした。初期からフリーランスとして独立できる方向性に舵を切るべきだったと思っています。新人のころの一番やる気があった時期をオペレータとして浪費したのがもったいなかったです。この期間でフリーランスで独立できる技術獲得に励めていれば良かったです。

IT業界は厳しく、特にSIerはその厳しさで歪んだ人が多いです。毎日のストレスフルな業務に見合った給与とも思えません。SIerは苛烈です。社内SEは穏やかですが給与が低いです。

SIerはシビア(厳しい、容赦がない)

SIerは業界そのものがシビア。辛い事が多く疲弊していきます。

客先常駐の部署に配属されると、派遣やSESと変わりません。私は運用系の部署に配属され、客先常駐の単純労働に捕まってしまいました。

ミスへの寛容さが皆無

ITは業界自体がシビアですが、その中でも運用系はミスに対して寛容さが皆無

某大手メーカーの客先常駐オペレーターの話です。

IT系のオペレーターは単純労働を延々とやらされます。決まった手順通りにキーボードをポチポチと操作していきます。例えるなら、小学校レベルの計算問題を8時間延々と解き続けそのすべてに正解しないといけません

ミスがあると激しく叱責され、再発防止策の提出を求められます。再発防止策といっても人間はミスをする生物です。ヒューマンエラーを防止する方法などありません。再発防止対応したという姿勢をみせるためにダブルチェック、トリプルチェックとチェック項目を増やしていくだけです。最終的に、多すぎるチェック項目は無視されるようになり、またミスが起こるという悪循環が発生します。

断言しますが、オペレーターは最も詰まらない業務のひとつです。日々ミスがないように神経を擦り減らし、分単位の作業に追われ、頻発するイレギュラーに対応しなければいけません。苦労が多い割には周りから見下され、スキルが付かず、成長できません。労多くて益少ない業務です。オペレーター業務の人が「今日も楽しく頑張るぞい!」と思うことはありえません。

オペレーターへのミスの不寛容さは極端ですが、IT業界はミスにシビアな文化をもっています。ミスが許されない文化は、上司の当たりが厳しくなり、同僚との関係もギスギスし、心が荒み、人格が歪んでいきます。

客先常駐というだけで辛い

そもそも客先常駐というだけで辛いです。

客先常駐とは、自社ではなくクライアント企業に出向する勤務形態を指します。SIer社員の大半は自社に席がなく、他会社に派遣され、他会社のために働きます。

身内のみ自社勤務とは違い、客先勤務は他社の社員に囲まれ孤高奮闘しないといけません。客先は落ち着かず安心できない場所です。毎日客先の会社に出勤するので、自分はどの会社の社員なのか分からなくなります。当然、自社への忠誠心や専属意識は薄れていきます。

客先の単純労働をしていてはスキルも年収も意欲も上がらない

客先では、基本的に単純労働です。

人が嫌がる地味で面倒でスキルが付かない単純労働が多いです。会社は自社社員にこういう仕事はさせたくありません。不満がでるし、スキルもつかないからです。自社社員にはもっと上の仕事をして成長してほしいのです。

なので、こういうスキルがつかない地味で面倒な仕事はをSIerに任せます。

客先にいる限り単純労働を延々とやるはめになります。早めに抜け出さないとやる気があり飲み込みのはやい若い時期を浪費し、まったく成長できずに若さを失ってしまいます。ボケっとしていたらあっという間に10年、20年経過して「スキルなし」「若さなし」の中年が出来上がります。

客先常駐をしていても年収が上がりません。誰でもできる単純労働をしているため評価されにくいのです。評価は本社にいる上司がしますが、上司は客先の仕事ぶりは分かっていません。そのため適当に、雰囲気で、それらしい理由をつけて評価してきます。高度資格をとることくらいしか本社にいる上司にアピールできません。

それでも5年~10年も頑張れば、「単純労働を管理する側」になり年収アップはします。ただ、「単純労働を管理するスキル」は市場価値がないため転職が難しいです。

客先から見下され自信喪失

客先の社員からは格下に扱われます。もちろん表面上は丁寧に接してくれますが、使う者(客先社員)と使われる者(客先常駐のSIer)で確固とした身分差があります。

客先社員からみると、SIerは「単純労働しかできない人」です。

この「単純労働しかできない人」という客先からの視線はとても堪えます。この環境にいると、自信がなくなっていきます。「単純労働しかできない人」と見下される環境で過ごすと「単純労働しかできない人」になっていくのです。

また、客先社員からは何故かSIer社員は高給取りと勘違いされ攻撃されます。実際は大手メーカーの客先社員の方が給与が高いですが。

【客先社員A(年収1000万円)】
「君のところは大手ITだし給料いいでしょ!高いお金払っているのですからもっと頑張って貰わないと!ガハハハ!400万円代?えっ、そんなに低いの?そうかあ…。君の会社には結構なお金払っているのだけどなあ…。」

【客先社員B(年収700万円)と社員C(年収700万円)の雑談】
社員B「あのITの人たちさ、全然ダメよね。私達の倍ほど給与はいいのに酷くない?」
社員C「本当に。私達よりも高給なんだからアレもコレもパッパとやってほしいわ!」
(実際は年収400万〜500円)

SIerの正社員(プロパー)は月80〜180万円、派遣(パートナー)なら月60〜120万円を客先から貰っています。

酷い部署は本当に酷い

酷い部署に当たってしまうと本当に酷いです。信用金庫系の客先はとても厳しい所で、以下の謎ルールが徹底されていました👇

  • デスクに紙を置いたまま席を離れてはいけない
  • 紙類はデスクの引き出しに鍵をかける
  • 客先社員への質問して迷惑をかけるな
  • 業務への質問がないということはすべてを理解したということ
  • 高度なスキルと解決力をもて、使えない奴は要らない

電話がかかってきて隣のシマの〇〇さん宛ての場合、「〇〇さん、電話です!」と叫ぶことはできません。デスクにある紙を抱えて、モニタの電源を切って、紙を抱えながら〇〇さんの席まで5歩移動して、「電話がありました」と伝えないといけません。デスクに紙を置いたまま席を5歩以上離れると分室長から狂ったような叱責が上がります。

ある時、昼休憩後にメンバー全員が集められて分室長が言いました。「君たちのデスクをチェックしたのだが、鍵のかかっていない引き出しにシャチハタがあった!これはあってはいけないことだ!気が緩んでいる!仕事を嘗めているのか!お前は再発防止を提出しろ!」と喚き散らしています。メンバーは無表情で喚いている分室長を見ています。どうでもいいと思いましたが、重要なことらしく喚き声は20分ほど続きました。

業務自体は難しくはないのですが、何が地雷か分からないので心が疲弊します。1週間で危機感を感じた私は「この部署は無理です。異動させてください!」と課長に泣きつきました。しかし、「もう少し頑張ってみないか?」と対応してくれません。上はまったく動く気がありませんでした。

辛い日々を1年耐え、社内公募をつかって別部署に逃げました。から考えると1年間も耐えないで早々に休職すれば良かったと思います。1年間でかなり心にダメージを負いました。その1年間はすべてに無気力で、休日もひたすら寝続ける日々でした。異動して半年後に聞いた話では、正社員の1人が社内公募で異動、正社員の1人が鬱で休職、派遣社員の4人が退職していました。

分室長は人格破綻者でしたが、若いころはキツさはない普通の人だったそうです。客先の厳しい環境が精神に異常をきたしたのでしょうか。この気狂いが誕生した要因はIT業界のシビアな文化が根底にあったように思います。恐ろし話、こういう鬱製造部署が少なくない数存在しています。

強い意志で客先常駐から脱却しないと詰む

やっていることは派遣やSESですが、大手SIerなので他の仕事はたくさんあります。

しかし、上司に客先常駐を辞めたいと訴えても却下されます。その上司は、客先常駐の仕事しか振れないからです。

こういう時は社内公募を使います。社内公募とは、人材を補充したい部署が社内から募集し、異動したい社員は自発的に応募する仕組みです。スキルが足りなくてもやる気をアピールすれば基本通ります。

社内公募が決まれば上司は何もできません。社内公募は所属部署への裏切り行為と考え関係悪化を恐れて躊躇しがちです。しかし、強い意志をもって客先常駐から脱却しないといけません。

SIer会社に就職して、数ある業務の中で客先常駐に配属された時点で詰んでいます。はやくリカバー(脱出)しないと先輩社員のように目が濁ったスキルなし成長なしの自社の客先管理しかできない人材になります。

エリート部署では厳しく苛烈

客先常駐から抜け出し、自社に行きましたが自社は自社で大変でした。

大手SIerの中でもエリート達が集まるクラウド系の花形部署にいきました。ここで、エリートは勉強し続けるからエリートなのだと学びました。

エリート達はプライベートで毎日勉強します。エリート達は分からないことはネットで調べ、検証環境を構築して検証し、成功手順を作り上げていきます。エリート達はポケットマネー100万円以上かけて自宅にサーバー構築しています。このエリート達の中で年を重ねたシニア社員(50代後半)はスーパーマン(万能な人)と呼ばれています。他社からも先生と呼ばれる存在です。

エリート達に人格破綻者はいませんでしたが、要求が高く苛烈でした。「仮装クラスタを作成して、ひとつのホストが死んだら、VMが退避するようして」、「容量リソースの進捗が分からないから可視化ソフト作っといて、簡単にディスク容量とメモリ使用率、CPU使用率だけわかれば良いよ。ホストとVMは分けて考えてね」「半期に1個以上は上位資格取るように。〇〇君は午前2時まで勉強してるよ?」「今月は新しい提案ないよね?ちゃんと革新的なことしなよ。定例作業やっているだけじゃダメなのよ?」と要求してきます。

エリート達の要求は苛烈で、後輩から軽々と抜かれます。周り部署の人たちからはエリートメンバーのひとりだと勘違いされトラブルや技術的問題を相談をされます。なかなかの地獄でした。

ITが好きな人は自主的に勉強をして、どんどんと能力がアップしていきます。対して、ITが好きではない人は停滞し周囲から離されていきます。私はITが好きではなかったので日々の勉強が苦痛で、どんどんと離されていきました。

エリート部署は新卒も凄かった

エリート部署に配属された1人の新卒社員の教育を任されました。

この新卒は旧帝卒で社内研修で1番成績が良かったお方です。難解なシステムで複雑な手順もあるので何度か質問されること前提で教えましたが、1回教えるだけでできるようになっています。私なら3回聞いています。驚きの性能差です。

この新卒に暗殺教室14巻の数学の問題を解いてもらいました。浅野君の解法が理解できるようで説明してくれました。なお聞いてもさっぱり分かりませんでした…。

暗殺教室の数学の問題

資格取得でプライベートがない

技術系部署は資格取得の圧力が強く、1年に1つ以上は取るように言われます。資格勉強でプライベートが潰されます。

技術系ではない部署は応用情報までしか取得していない人が多いのですが、技術系の部署は、高度資格(ネットワークスペシャリストなど)やベンダー資格(LPIC、CCNPなど)を1年に1個以上取得していくように圧力がかかります。

IT資格は大変な割に取得しても何ができるわけでもないのでメリットが感じられません。不動産投資の目線からみると、どうせ資格をとるなら第2種電気工事士、宅建士、行政書士、司法書士、税理士などの〇〇できる資格が良いです。

同僚との会話 ~天国のような部署もあるらしい~

私は辛い経験ばかりでしたが、楽な部署もあるようです。

同僚との会話👇

【同期A 開発部、自社】
私「もうこの会社、辛いんだけど…。」
同期A「えっ。この会社は楽でいいじゃない?」
私「…どんな業務しているの?」
同期A「最先端サービスを見つける仕事。上司がgoogleサービスでなにか使えないか調べるように言われてる。」
私「へー。どんなことをしているの?」
同期A「googleMAPやスプレッドシートさわっている!」
私「」

【同期B 開発部、自社】
私「もうこの会社、辛いんだけど…。」
同期B「え?めっちゃ楽だよ。テレワークで出勤してないしさ。」
私「良いねえ。客先常駐だからフル出勤だよ。」
同期B「最近は実家に行って親の介護してる。業務は2時間くらいしかしてないなあ。」
私「」

【同期C 運用データセンター部】
私「もうこの会社、辛いんだけど…。」
同期C「辛いこと多いよなあ…。総務部良いよ。知り合いが総務部にいて、そこは楽らしい。だけど、鬱社員の行列待ちで入るの難しいって。客先に出せず、本社勤めも厳しいような無能を極めた人でないとワンチャンないね。」
私「厳しいねえ。ちなみにデータセンターはどんな感じ?」
同期C「基本ゆったりしているけど、勤務先が田舎なのが嫌。通勤時間2.5時間でコンビニなし。」
私「遠っ!!」

【同期D 開発、客先常駐】
私「もうこの会社、辛いんだけど…。」
同期D「実はもう退職しているのよ。」
私「そうなんだ。何しているの?」
同期D「コンサル。」
私「それは凄いね。大変なんじゃない?」
同期D「あの会社は色々やらせてもらって良い会社だったけど自分の可能性が閉じる気がして、もっといろいろなことをしたいと思ったんだ!」
私「(ウチが良い会社だと???)」

【同期E 運用、客先常駐】
私「もうこの会社、辛いんだけど…。」
同期E「しんどいよな…。今病院に客先常駐しているけどキチガイしかいない。医者も看護師もみんな怖い。」
私「あれま。」
同期E「医者からすごい剣幕で呼び出されてさ、PCが付かないからどうにかしろと怒ってきてさ、電源抜けてたから電源指してあげたよ。そしたら礼も言わずに追い払われた…。」
私「大変やなあ…。」

【同期F 運用、客先常駐】
私「もうこの会社、辛いんだけど…。」
同期F「頑張ろうぜ!先日、失敗したけど元気だぜ!」
私「どんな?」
同期F「キーボード操作ミスって客のデータ全部消しちゃった笑。課長、部長やってきて平謝りしてたぜ笑。」
私「ウケる」

【若手先輩A 運用、客先常駐】
私「もうオペレーター業務、辛いんですが…。」
先輩A「僕もオペレーター業務は嫌だった。だから異動できるように頑張ったよ。」
私「何をしたのですか?」
先輩A「資格はLPIC-2、CCNP、オラクルマスターシルバーを取得して、上司に異動を打診したんだよ。」
私「凄いですね。それでどうなったのですか?」
先輩A「客先に1人で送りこまれた。上司からは客先への存在感アピールが足りないと言われてる…。」
私「大変ですね…。」
先輩A「やりがいはあるよ。最近子供も産まれたし頑張らないと。」
私「頑張ってください。」

大手は社内で逃げ道がある

SIerは辛い事は多くありますが、大手なので逃げ道はあります👇

  • 客先常駐で単純労働のマネジメントをする
  • 人事総務などの間接部門へ異動する
  • 社内異動を繰り返す

出世や成長を諦め、勉強せずの毎日を送っても、大きな失敗をしなければ40歳前に年収600万円には確実になります。まったく楽しくはありませんが、諦めれば普通に生きてはいけます。

社内SEは薄給

SIerから製造業に転職しました。

社内SEへ転職

SIerで疲弊した私は、社内SEへの転職活動をはじめました。

条件は「穏やかなところ」。

IT関連はシビアな文化なので選択肢から外します。ITとは無関係で、業界トップでもなく下位でもない、3番手あたりの中庸なメーカーをターゲットにしました。

条件に合致した製造メーカーを見つけました👇

製造メーカーの情報
会社とある器具の製造
従業員500人
距離自転車で20分
序列業界No2
雰囲気穏やか
年収600万円 ➡ 430万円
勤務時間7.5時間 ➡ 8時間

年収が大幅にダウンし、勤務時間が30分増えるのが気になりましたが穏やかな職場を求めて転職することにしました。

なお、給与ダウンと勤務時間30分増はストレスが溜まることになります。

中規模製造メーカーは穏やか

転職した中規模の製造メーカーは想定どおりに穏やかでした。純朴な人が多く、和やかに会話ができます。ミスにも寛容で再発防止の提出はありません。

社内SEの業務内容👇

  • ヘルプデスク
  • PC管理(発注、セットアップ)
  • サーバー管理(発注、セットアップ)
  • ソフトウェア開発

業務内容に難しいところはありません。SIer経験者であれば簡単にこなせると思います。

難しいソフトウェア開発やインフラ構築は外部ベンダーにお願いすれば良いです。分からなくても調べ上げて検証しろとまでは要求されません。

給与の不満

業務で難しい事はなく、穏やかな人が多いため人間関係も良く、大きな不満なく過ごしていました。しかし、給与の低さがだんだんとストレスになっていきました。

SIer時代よりも30分勤務時間が増えたのに給与は大幅に減っています。さらに、社内SEになって5年経っても給与がまったく上がっていません。

給与は30代後半で400万円~450万円です。たしかに高難度のストレスフルな業務はしていません。社内SEは間接部門で直接稼いではいません。給与が低いのは仕方がないのかもしれません。

しかし、5年間給与が上がらないと不満が溜まってきました。給与について上司に不満を訴えると大喧嘩になってしまいました…。関係が悪化し、評価を下げられました。この年は新システムリリースで一番忙しく頑張っていた年でしたが、はじめて低評価を付けられました。「ああ、そういう仕打ちをするんだ…」と、この会社で給与が上がることは無いと悟りました。

心を入れ替えて、残業して、有給を使わないで、上司に服従しゴマすりをすれば出世できるのかもしれません。しかし、そもそも出世しても給与が期待できません。給与テーブルから計算するに上司(課長)になっても600万円いくか怪しいところです。

このまま働いていても給与は増えず、スキルもつかず、何も変わらないまま年を取っていく。そう思うとやる気がなくなってきました。このまま未来がない状態で働き続けるは虚しく、社内SEを辞める決断をしました。

そもそもサラリーマンを辞めよう

SIerはシビアで辞め、社内SEは給与で辞めました。なにかしら辞める理由を付けていますが、そもそもサラリーマンが苦痛でした。1日10時間以上は束縛され、毎日出社し、体調管理をしなければいけません。特に、毎日出社することがとても苦痛でした。

このサラリーマンを辞めるためにSIer時代の後半から不動産投資をしていました。地道な不動産投資のおかげで、社内SE時代は贅沢しなければ暮らしていける家賃収入が入るようになりました。

不動産収入があっても、サラリーマンを辞めるのはとても怖いことです。上司との関係悪化がなければ、頑張って働いていたと思います。

不動産投資をするとサラリーマンマインドと乖離してきます。家賃収入がサラリーマン収入を超えていき、サラリーマン労働に疑問を持ち、いつでも辞められると思い、会社への忠誠心が薄れていきます。事実、上司と衝突した程度で辞めてしまっています。

私と同じようにサラリーマン生活に苦痛を感じている方には、不動産投資をおすすめします。派手さはありませんが、地道に活動していけば5年ほどで暮らしていける収入がはいるようになると思います。

不動産投資に興味があればこの記事を参考ください👇

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おまけ:15年間のIT業で身につけたスキル

15年間IT業界にいて身につけたスキルです👇

身に着けたスキル
  • Excel、Access、VBA ⇦これだけエキスパート
  • 手順書作成、資料作成
  • Linux系(構築、shell、VI、cron)
  • windows server系(構築、AD管理)
  • VMWARE(構築、管理)
  • 監視ソフト(構築、管理)
  • サーバー(組立、セットアップ、メンテナンス)
  • PC(セットアップ、管理、メンテナンス)

SIerはずっとExcelを触っているのでExcelのエキスパートな人が多いです。例に漏れず、私もExcel周りだけは自信があります。関数もVBAプログラムも自在に操れます。他はある程度できるレベルで、細かい部分を追求されたら対応できません。

要するに広く浅いスキルしか持っていません。この程度のスキルでは大した評価は貰えず、給与アップの転職が難しいです。運用系スキルは雇われのスキルのため、独立も難しいです。

運用系で評価される専門性の高いスキルとはなんでもできるスーパーマンを指します。NW、サーバー、ストレージ、DB、クラウド、新技術、セキュリティ、プログラム、電力、空調を全てに精通していないといけません。ひとつのシステムを導入するだけでも複数のサーバーやらNWを構築しなければいけません。これはITが大好きで勉強し続けた人が40代以降でたどり着ける領域です。

90%の人はここまで到達できずに通常評価のサラリーマンとして生きていきます。漫然と会社の言いなりで働くと、私のように年だけを取り、大したスキルがなく追い詰められていきます。IT業界へ就職される方はご注意ください。

おまけ:SIerと社内SEの違いまとめ

SIerと社内SEを退職した理由を紹介しました。

IT業界への就職を考えている方にご参考いただければ幸いです。いろいろと悪しざまに書いていますが、同期にはIT業界で楽しそう仕事をしている人もいます。ITが好きな人は天職になると思います。しかし、ITが好きではない人は私のように苦しむ可能性があるのでご注意ください。

最後に私が経験したSIerと社内SEの比較表をまとめました。

👇就職したSIerと社内SEの規模比較

会社概要
大手SIer製造業の社内SE
従業員15,000人500人
年収550万円~650万円400万円~450万円
勤務時間7.5h8h
平均残業10h5h
有給取りやすい
平均18日
取りにくい
頑張って10日
(周りは全然取らない)
給与所感日々勉強して高度な
ことをしているのに
割に合わない
給与が少ない
ストレス高ストレス
・意味不明で解決不可能な
トラブルが多い
・ミスに対してシビア
低ストレス
・業務は問題ない
・給与に不満が溜まる
評価厳しいゆるい
昇給普通評価で毎年上がる普通評価では上がらない
異動期間3年ほどで異動異動なし
在籍期間新卒から10年間転職から5年間

👇業務内容と転職時に有利なスキル情報です。スキルは大手SIerの方が取得できます。

業務内容
大手SIer社内SE
業務内容客先常駐オペレーター
インフラ、NW構築
仮想、クラウド構築
ヘルプデスク
IT機器の管理
ソフトウェア開発
取得スキル内製PG(VBA、SHELL、C)
構築と管理👇
・監視システム
・ジョブシステム
・Windows Server
・VMWARE
・AWS
サーバー導入・構築

👇業界の特徴。大手SIerは働き方改革など世の風潮を取り入れています。対して、中堅の製造業は考えが古く体制が変わりません。

業界の特徴
大手SIer社内SE
業界
特徴
呼び方「さん」づけ
部長でも〇〇さん
役所呼び
〇〇部長
△△課長
コミュニケー
ションツール
メール、LINE、チャットメール
教育いろいろな研修あり
高額な研修も受講可能
なし
ミス本当に厳しい
再発防止策の提出必須
寛容で優しい
リモート
ワーク
奨励なし
人柄きつい
嫌味
穏やか
優しい
資格平均的な
所持資格
基本情報
応用情報
高度情報×3個ほど
ベンダー×3個ほど
なし
組合組合への参加参加しなくて良い強制参加
組合費月2,000円月5,000円
組合の強さ不明会社の言いなり

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