物件購入前に重大な欠陥がないかチェックできるようになりましょう。
築30年以上の築古物件は、なにかしらの瑕疵は発生しています。そのため、「売主は瑕疵担保責任を負わない」という契約で売却することがほとんどです。
購入後に瑕疵を見つけても売主に請求はできません。購入前に瑕疵をみつけて、「購入断念」or「値下げ交渉」しましょう。
ホームインスペクション(住宅診断)で専門家に確認してもらうことが一番良いのでしょうが、お金をかけたくない場合は最低限チェックする項目を紹介します。
一番警戒すべきは、「傾き」、「雨漏り」、「シロアリ」。
物件の傾き

- ビー玉を転がす
- サッシや引き戸の開け閉めができない
ビー玉が勢いよく転がる場合は購入を止めた方が無難です。
老朽化、地盤沈下棟で倒壊する危険があり、修繕は家全体が対象になるので300万円~1000万円と高額になる可能性があります。わざわざ購入する必要はありません。
雨漏り

- 天井、壁に染みがある
- 天井、壁のクロスが浮いている
- 押入れ(クローゼット)の中にシミがある
- サッシや窓枠に水滴がたまっている
- 匂いがカビ臭い
- 屋根の構造が複雑(増築や棟・谷が多い)

上記に該当する場合は雨漏りの可能性があります。
雨漏りは原因特定が難しく、費用もかさみます。「雨漏りはあったが対応済みだ!」と売主が回答していても、すぐに壊れるようなその場しのぎの対応をしているケースが多々あります。
雨漏りの形跡を見つけた場合は購入を避けた方が無難です。
シロアリ


- シロアリの通り道である「蟻道(ぎどう)」がある
- 歩くと床がへこむ
風呂・キッチン・トイレ・洗面所などの水回りは重点的に - 室内の柱などを指先でコンコンと叩くと異音である
中身がスカスカになっているため他の場所とは違う音がでる - 過去にシロアリ被害がある
一部の床だけを新しい木材に変えている場合怪しい
再発生する可能性が高い
上記に該当する場合はシロアリ被害にあっている可能性があります。
シロアリ被害を受けてから3年経過後に羽アリが発生すると言われています。浴室まわり、外周部など湿気が多い場所で発生することがほとんどです。
シロアリ被害にあっているか素人が見極めるのは難しい。
シロアリの疑念があるならば、購入を避けた方が無難です。
その他
外壁のチョーキング現象

外壁を素手でなぞっってみてください。粉がついた場合はチョーキング現象が起きています。
外壁塗装の表面が劣化している状態で、防水機能がなくなっている
放置しておくと、外壁は雨水を吸収していき、湿気・カビが発生します。悪化するとクラック(ひび割れ)が起きます。
対応は外壁塗装。DIYは難しいためプロに任せた方が無難です。
外壁塗装は費用がかかるので注意ください。1戸建ての場合安くても最低60万円以上とみておくといいです。
チョーキング現象は瑕疵ではなく経年劣化。10年以上メンテナンスされずに放置された場合に起きやすい。築30年以上の物件はだいたい発生しています。
購入して30年以上の物件を購入する場合は外壁塗装の予算を考慮しておきましょう。
外壁の亀裂
外壁に亀裂がないか確認します。小さな亀裂ならスポット修理で費用はそこまでかかりません。
大きな亀裂が多数ある場合は要注意です。チョーキング現象が起きている場合は、外壁塗装で一緒に対応してしましょう。
陸屋根はトラブルが起きやすい

陸屋根とは、勾配のない平面上の屋根のことで、屋上を指します。
陸屋根は瓦屋根等に比べると以下デメリットがありあますので購入時はご注意ください。
- 水はけが悪い
勾配がないので床に水が溜まってしまいます。
溜まった水は雨漏りを引き起こしやすいため防水工事等の雨漏り対策が必要。 - メンテナンス頻度が多い
スレート屋根が30年以下であるのに対して陸屋根防水の寿命は20年以下。
通常の屋根に比べて防水工事をする頻度が高くなります。
スレート屋根等の通常の屋根に比べて、陸屋根はトラブルが起こりやすくメンテナンスにコストがかかります。なるべく避けた方がいいです。
購入時はメンテナンスがかかることを覚悟しましょう。
まとめ
購入前に最低限項目はチェックしておきましょう。
- 傾き
- 雨漏り
- シロアリ



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